日記 (H2423)

日本語の 「新しい」 ですが、 思ったより多義で困っているので、 困り具合をメモしておきます。

まず思いつくのは、 「作られてから間もない」 という意味の 「新しい」 でしょう。 この意味では fec を使います。 さらに、 「作られてから誰も利用していない」 という意味の 「新しい」 もあります。 これは 「新品の」 とも言いかえることができます。 作られてから年月は経っているが誰も使っていなければ 「新品の」 と言えるので、 これは fec とは明確に異なります。 この意味では yesaf という単語があります。

さて、 ここまでは良いんです。 では、 例えば引っ越したときなどに 「これが私たちの新しい家だ」 と言うときの 「新しい」 はどうでしょうか。 もしくは、 「彼女は新しい洋服を着ていた」 の 「新しい」 はどうでしょう。 これらの 「新しい」 の意味は、 上の 2 つのどちらにも該当せず、 「手に入れたのが最近の」 や 「見かけたのが最近の」 のような意味だと考えられます。 これに対応するシャレイア語の単語はまだありません。

辞書をよく見ると、 「これが私たちの新しい家だ」 という例文に関しては、 「前に住んでいた家から見て次の家」 と解釈して cál を使うという説明がなされています。 しかし、 これは 「彼女は新しい洋服を着ていた」 の 「新しい」 の言い換えとしては適切ではありません。 ということで、 この 2 つの 「新しい」 を同じ単語で表すことにするとしても、 前者は cál を使って後者は別の単語を使うことにするとしても、 何らかの新しい単語を用意する必要がありそうです。 どうするのが良いんでしょうね。

この問題に関しては、 辞書の cál の項にもタスクとして記載されています。

追記 (H2426)

H2436 に続きます。