日記 (新 4 年 3 月 15 日, H1176)
数詞の扱い方は、 シャレイア語の改定の中で細々と微妙な変化をしてきたのですが、 いまだに納得できる形になりません。 少し真面目に考えてみましょう。
現行文法では、 基数は数の前に i’ をつけることで、 序数は数の前に o’ をつけることで示すことになっています。 そして、 この i’ という形は、 数量を表す助詞の la の動詞以外を修飾する形である ila が縮約されたものだということになっています。 では、 i’ ではなく ila を使うとどのような表現になるのでしょうか。
例えば、 「5 個のリンゴ」 は sakil i’5 と表現しますが、 ila を用いて個数を強調する形として sakil ila leek i’5 と表現することもできます。 ここで、 奇妙なことに気づくわけです。 i’ は ila の縮約形なのに、 縮約していない ila を用いた表現の中に i’ が出てきているのです。 では、 sakil ila leek i’5 は sakil ila leek ila leek i’5 とさらに展開できて、 以降も無限に展開できます。 これは奇妙です。
そこで、 数詞のシステムを根本から変えてみようと思います。 まず、 数詞は基本的に 「1 の」 や 「10 の」 などのような形容詞 (主格形容詞) として扱うことにしましょう。 形容詞ですから活用するので、 活用した形を数字で表すことにします。 つまり、 7 は aced と読まれます。
さて、 基数は 「個」 を表す leek を数詞が修飾する形で示します。 例えば 「7 個」 は leek 7 です。 この基数全体を ila 句に置いて、 ものの個数を表すことにします。 「7 個のリンゴ」 はこれで sakil ila leek 7 となります。 一方、 序数は 「番目」 を表す cav を同じように用いて、 例えば 「7 番目のリンゴ」 は sakil ila cav 7 となります。
さて、 ila leek と ila cav はどちらも長いので、 それぞれ il’ と ic’ に縮約しましょう。 最小対語なので少し気になりますが、 まあ良いでしょう。
さらに、 「7」 という数そのものを名詞として表したいときは、 「7」 の意味の ced を名詞化アプラウトした cid を用いることにします。 これも数字の 7 で表すことにします。 形容詞か名詞かは文構造上必ず分かるので、 同じ文字で表しても混乱はないはずです。
と、 こんな感じです。 この案は、 数詞だけを (表記以外) 特別視しなくても良くなるので、 今のところ気に入ってます。 ただ、 いろいろと試したいので採用は少し見送ります。 ちなみに、 採用されたとしても、 数詞が用いられている文が少ないこともあるので、 ごく微小な変化であるとして 5 代 3 期にはしないと思います。
日記 (新 4 年 3 月 17 日, H1178)
採用しました。