日記 (2020 年 6 月 17 日)
定義 17 からです。
- ὅταν δὲ δύο ἀριθμοὶ πολλαπλασιάσαντες ἀλλήλους ποιῶσί τινα, ὁ γενόμενος ἐπίπεδος καλεῖται, πλευραὶ δὲ αὐτοῦ οἱ πολλαπλασιάσαντες ἀλλήλους ἀριθμοί.
- 2 つの数が互いをかけることである数を作るとき、 生じたものは平面数と呼ばれ、 その辺とは互いをかけた数である。
- ὅταν δὲ δύο ἀριθμοὶ πολλαπλασιάσαντεςπολλαπλασιάζωかける|分.能.ア1.男.複.主 ἀλλήλους ποιῶσίποιέω作る|接.能.現.三複 τινατιςある|男.単.対, ὁ γενόμενοςγίγνομαι生じる|分.受.ア2.男.単.主 ἐπίπεδοςἐπίπεδος平面の|男.単.主 καλεῖται, πλευραὶπλευρά辺|複.主 δὲ αὐτοῦ οἱ πολλαπλασιάσαντες ἀλλήλους ἀριθμοί.
例えば
- ὅταν δὲ τρεῖς ἀριθμοὶ πολλαπλασιάσαντες ἀλλήλους ποιῶσί τινα, ὁ γενόμενος στερεός ἐστιν, πλευραὶ δὲ αὐτοῦ οἱ πολλαπλασιάσαντες ἀλλήλους ἀριθμοί.
- 3 つの数が互いをかけることである数を作るとき、 生じたものは立体数であり、 その辺とは互いをかけた数である。
前の文とほぼ同じ構造になっています。
- τετράγωνος ἀριθμός ἐστιν ὁ ἰσάκις ἴσος ἢ ὁ ὑπὸ δύο ἴσων ἀριθμῶν περιεχόμενος.
- 平方数とは、 等しい数倍の等しい数、 もしくは 2 つの等しい数によって囲まれたものである。
- τετράγωνοςτετράγωνος正方形の|男.単.主 ἀριθμός ἐστιν ὁ ἰσάκιςἰσάκις等しい数倍 ἴσος ἢ ὁ ὑπὸ δύο ἴσων ἀριθμῶν περιεχόμενοςπεριέχω囲む|分.受.現.男.単.主.
ἰσάκις 「等しい数倍, 等しい数回」。 ἴσος 「等しい」 と -ακις (数詞の副詞を作る接尾辞) の合成語です。 6 月 14 日に出てきた ἀρτιάκις や περισσάκις と同じ構成ですね。
- κύβος δὲ ὁ ἰσάκις ἴσος ἰσάκις ἢ ὁ ὑπὸ τριῶν ἴσων ἀριθμῶν περιεχόμενος.
- 立方数とは、 等しい数倍の等しい数倍の等しい数、 もしくは 3 つの等しい数によって囲まれたものである。
前の文とほぼ同じ構造です。 3 つになっただけ。
- ἀριθμοὶ ἀνάλογόν εἰσιν, ὅταν ὁ πρῶτος τοῦ δευτέρου καὶ ὁ τρίτος τοῦ τετράτου ἰσάκις ᾖ πολλαπλάσιος ἢ τὸ αὐτὸ μέρος ἢ τὰ αὐτὰ μέρη ὦσιν.
- 数が比例するとは、 最初の数が 2 番目の数に対して 3 番目の数が 4 番目の数の等しい数倍であるか、 同じ約数であるか、 同じ約数たちであるかするときである。
- ἀριθμοὶ ἀνάλογόνἀνάλογος比例の|中.単.主 εἰσιν, ὅταν ὁ πρῶτοςπρῶτος最初の|男.単.主 τοῦ δευτέρουδεύτερος2 番目の|男.単.属 καὶ ὁ τρίτοςτρίτος3 番目の|男.単.主 τοῦ τετράτουτέτρατος4 番目の|男.単.主 ἰσάκιςἰσάκις等しい数倍 ᾖεἰμίである|接.能.現.三単 πολλαπλάσιοςπολλαπλάσιος倍の|男.単.主 ἢ τὸ αὐτὸαὐτός同じ|中.単.主 μέρος ἢ τὰ αὐτὰαὐτός同じ|中.複.主 μέρη ὦσινεἰμίである|接.能.現.三複.
ἀνάλογόν < ἀνάλογος 「比例の, 類似の」。 ἀνά 「~の上に」 と λόγος 「関係, 計算, 説明」 の合成語です。 英語の analogue や analogous の語源です。
文の最初が主節で、 ἀριθμοὶ と ἀνάλογόν がそれぞれ主語と補語ですが、 ἀνάλογόν が性も数も一致していません。 これは、 複数形である ἀριθμοὶ で表される複数のものを、 集合的に 1 つのものとして捉えているためだと考えられます。 実際、 「比例している」 という述語は、 4 つの数のそれぞれに対して定義されるものではなく、 4 つの数から成る 1 つの組に対して定義されるものです。 このように、 複数のものの集まりをまとめて 1 つと見なすときは、 中性単数形が用いられます [S:§1024]。
出てくる 4 つの数を順に