Avendia19
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日記 (2020 年 6 月 16 日)

定義 12 からです。

πρῶτος 「最初の, 素数の」。 これは前置詞の πρό から作られた最上級の形容詞で、 対応する比較級は πρότερος です。

κοινῷ < κοινός 「共通の」。 ヘレニズム時代に各国の共通語として用いられたコイネーギリシャ語の 「コイネー」 は、 この単語の女性形である κοινή から来ています。 女性形なのは γλῶσσα 「言語」 や διάλεκτος 「方言」 が女性名詞だからだと思います。

σύνθετος 「合成の」。 συν- 「ともに」 と θετός 「置かれた」 の合成で、 後半の θετόςτίθημι 「置く」 と語源関係があります。 synthetic の語源でもあります。

2 つ前の文と構造は同じです。

ὅσαι < ὅσος 「同じ数の」。 関係形容詞の一種です。

τοσαυτάκις 「その回数」。 指示副詞の一種です。 τόσακις という形もあります。

συντεθῇ < συντίθημι 「たす」。 これは接続法受動相アオリスト時制の形なので、 第 6 主要部分から作られます。 τίθημι の語基は基本的に θη- と θε- の 2 種類で、 第 6 主要部分は短い θε- の方を使います。 ここに活用語尾の -θη を付けると有気音が連続することになりますが、 グラスマンの法則によって先頭の気音が脱落するので、 語基は θε- ではなく τε- になります。 この辺ややこしい。

ὅσος は形容詞として μονάδες に係り、 「(単位と) 同じ数の」 という意味で比較の従属節を作っています。 このような比較を表す単語は、 主節にある指示詞と呼応して、 比較する対象を表します [S:§2463, S:§2468]。 実際、 この後に続く節には τοσαυτάκις があるので、 これによって 「単位と同じ数の回数だけ」 の意味になります。

この定義が述べているのは、 例えば 4×5 を計算したければ、 4 の中には単位が 4 つあるので、 それと同じ 4 つ分だけ 5 をたせば (つまり 5+5+5+5 を計算すれば) 良いということです。 乗算を加算の反復として定義してるわけですね。