日記 (H2474)

シャレイア語の連結詞に o というものがあります。 これは英語の and に相当する単語で、 複数の単語を並列的に連結することができます。

さて、 この o ですが、 よく考えると意味が 2 つあるように感じられます。 例えば、 dales o monaf と言うと、 これは犬と猫からなる集合体を表します。 犬と猫がそれぞれ何匹いるかは分かりませんが、 とにかく何匹かの犬と何匹かの猫がいて、 その集まり全体を指す表現です。 つまり、 この場合の o は複数の種類のものからなるまとまりを表すのに使われています。

一方で、 monaf atik o afehal と言うと、 これは小さくてかわいい猫を指します。 ある猫であって、 小さくかつかわいいものを指しているわけです。 したがって、 この場合の o は 「小さい」 と 「かわいい」 という 2 つの命題の連言 (論理演算の and) を表しています。

このことを考えると、 monaf atik o monaf afehalmonaf atik o afehal は意味が変わることになります。 前者は、 小さい猫とかわいい猫からなる集合を表します。 したがって、 小さいがかわいくない猫が含まれていても良く、 さらにかわいいが大きい猫が含まれていても構わないわけです。 一方で後者は、 小さくかつかわいい猫を指しています。 したがって、 小さいがかわいくない猫である可能性はないわけです。

ということで、 o の意味には少なくとも 2 つあることが分かりました。 そこで問題になるのが、 どのような場合にどちらの意味になるのかということです。 今のところ、 名詞を連結していれば並列の意味になり、 形容詞や副詞を連結していれば連言の意味なるような気がします。

このことを Twitter で呟いたら、 炭酸ソーダさんから、 ロジバンにおけるこの辺りの問題の扱いを解説しているページを教えていただきました。 こちらです。

追記 (H2479)

salat a S e Z o T と言ったときに、 「SZT の集合体」 を意味するのか 「SZ でもあり T でもある」 を意味するのかも問題になりますね。

追記 (H2492)

ここでは o には意味が 2 種類あると言っていますが、 「リンゴとミカンが好き」 という文章は、 「リンゴとミカンの集合体が好き」 でも 「リンゴであってミカンでもあるようなものが好き」 でもなく、 「リンゴが好きでかつミカンも好き」 という意味ですよね。 つまり、 o のもう 1 つの用法として、 意味的には 2 つ (以上) の文の連言ですが、 文を単に o で繫げるだけでは冗長なので、 文の中で異なっている名詞だけを o で繋げた、 というようものがあるのではないでしょうか。

追記 (H2492)

同様に é の意味も問題になるわけですが、 これを考える手がかりになりそうなのが 「猫の絵か写真が欲しい」 という文です。 これは 「猫の絵が欲しいかもしくは猫の写真が欲しい」 という意味ではないですよね?

追記 (H2559)

「私ではなく彼だ」 というのを表現するときに dutel o ces とすることがあるような気がしますが、 これも文の中で異なっている名詞だけを o で繋げた結果でしょうか。 それとも、 この表現は非文なんでしょうか。

追記 (H3313)

H3313 に続きます。