直接話法

#SJH.e 句に置く方法

kécrev などの発言や思考を表す単語は、 動詞として使われたときに e 句に発言や思考の内容をとる。 この箇所には発言や思考の内容を説明した kin 節を置くことができる他に、 発言や思考をそのまま引用してラクットで囲んだものも置くことができる。

kéces a ces ca tel e'n tòdes a's e yaf i tel vo kosxoq.
彼は私に私の妹に図書館で会ったと言った。
kéces a ces ca tel e «tòdes a tel e yaf i loc vo kosxoq.».
彼は私に 「あなたの妹に図書館で会った。」 と言った。

上の 2 つの文は同じ意味であり、 2 つ目の文が直接話法を用いて発言内容をそのまま引用した表現である。

なお、 直接話法表現におけるラクットで囲まれた部分は、 実際の発言や思考の内容をそのまま引用する形になるので、 その中の時制や時間表現はその発言や思考が行われた時間を基準に決まることに注意すること。 詳しくは #SGO を参照せよ。

#SJA.遊離直接話法

発言や思考を表す単語の e 句にその内容がそのままラクットで囲まれて置かれているとき、 ラクットで囲まれた部分全体をその文の直後に移動させて文から独立させることができる。 このとき、 移動したラクット部分に付随していた e は消える。 このような表現はしばしば 「遊離直接話法floating direct speech」 と呼ばれる。

kéces a ces ca tel e «tòdes a tel e yaf i loc vo kosxoq.».
彼は私に 「あなたの妹に図書館で会った。」 と言った。
kéces a ces ca tel. «tòdes a tel e yaf i loc vo kosxoq
彼は私に行った。 「あなたの妹に図書館で会った。」

上記の 2 つの文は同じ意味であり、 2 つ目の文が遊離直接話法を用いたものである。

物語のような叙述的な文章においては、 発言や思考を表す動詞がなくても、 発言や思考の内容をラクットで囲んだものを文の間に挿入して、 そこでその発言や思考が行われたことを表すことがある。

fôves a ces e téd. «pa qetat a pet voku sokul afik
彼女は扉を開けた。 「この部屋の中には何があるんだろう?」